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CULTURE プティマインが触れるカルチャー

MAMA TALK. vol.3

Chocolat & Akito

 

憧れのお仕事をしているおしゃれママの子育て術、お仕事術を紹介するこのコーナー。

今回は、GREAT3の片寄明人さんとショコラさんによる夫婦デュオ、Chocolat & Akitoのお二人にお話を伺いました。

 

 

Chocolat(ショコラ)

1978年、東京生まれ。97年デビュー。現在までに4枚のソロアルバムをリリース。
2005年にパートナーである片寄明人(GREAT3)とのユニット、Chocolat & Akito(ショコラ&アキト)を結成、最新作は「Chocolat & Akito meets The Mattson 2」。
また、アクセサリー・ブランド「Corchea(コルチェア)」も主宰。現在では入手困難なベークライト素材など、貴重なヴィンテージ・ボタンを世界中から蒐集し、それらを贅沢に使用した1点ものアクセサリーなどが人気を博している。

http://www.chocolat.ne.jp/

 

Akito(片寄明人)

1968年東京生まれ。95年、GREAT3のボーカル&ギターとしてデビュー。高い音楽性と個性で、日本のミュージックシーンに確固たる地位を築いている。2000年には単身渡米、Tortoise、Wilcoのメンバーらと、ソロアルバム『Hey Mister Girl!』を制作。2005年、妻のショコラとChocolat & Akitoも結成。近年はプロデューサーとしても活躍。近年手がけた作品は「DAOKO」「The Wisely Brothers」「SHE’S」など。
2016年よりNHK-FM 毎週日曜16時『洋楽グロリアス デイズ』のDJも担当中。

https://about.me/akitokatayose/


音楽を作り続けて生きること。
夫婦ならではの活動スタイル


アキト:基本的には、家で音楽を作っているんですけど、僕らは夫婦なので仕事とプライベートの境目はほとんどないんです。今は子供が生まれたばかりなので、二人での音楽活動は産休中みたいな感じかな。

ショコラ:これまでの曲作りは、出だしのメロディを私が思いついて、それをアキトに渡すと、次にはもう続きが出来上がっているみたいなことも多かったよね?

アキト:僕は人とコラボレートする仕事がすごく好きなので、無の状態から100%自分で作るというよりは、人から与えられたものや、自分が投げたカケラが思わぬ形に発展していったりするようなことが好きで。それはGREAT3でも、Chocolat&Akitoでもプロデュースの仕事でも同じですね。夫婦なので、多少はわがまま言いながらやっていたりはしますけど(笑)。

ショコラ:ツアーも、今思えば夫婦旅行みたいな感じで、ライブの前後に観光して温泉に行ったりしていたのでライブより観光の写真の方が多いくらいかも(笑)。

アキト:GREAT3もショコラも、大ヒット曲を出したわけではないけども、長年愛してくれる熱烈なファンの方がいて、そのおかげで今も活動できていると思います。自分の音楽がベースにあることで、その他のプロデュースや選曲、ラジオなどの仕事にも声がかかる。好きな音楽を続けていきながら生活していく方法を、無意識に考えていたんだと思うんですよね。それが結果的に、今のこういう生活スタイルに繋がっているのかな。

ショコラ:私もアクセサリーの仕事は、音楽を続けていたからこそ成り立っているなと思っていて。私のアクセサリーを扱ってくれているお店は、元々私たちの音楽を好きで聞いてくれている方達がライブで呼んでくれて、その場所で展示販売もやってもらっているケースがほとんどなので。とてもありがたい、幸せなことだと思います。

アキト:彼女は質感や色に対するこだわりがすごくて、それを活かせたのがアクセサリーだったのかも。音に対しても、僕みたいにメロディや音楽的と言われるものではなく、ショコラは質感にこだわりを見せるタイプなんです。何千個とボタンを買ってきて、ものすごい勢いで分別していく姿は本当に職人ですね(笑)。

ショコラ:アクセサリーを作るのは、子供の様子をみながらでもできるので。音楽以外にも、できることが見つかってよかったなあと思いますね。


結婚20年目でパパ・ママに
育児を通して気づいた新しい一面


アキト:妊娠中に、特に意識して音楽を聴いたりということはしていなかったけど、僕が日曜日の夕方にやっているラジオ番組(NHK-FM『洋楽グロリアス デイズ』)の収録には毎回来てくれていたよね。70s、80sの洋楽を中心にかける番組で。

ショコラ:そうですね。NHKのスタジオがやはりとてもいい音なので、よく聞いていたのは思い出しました。胎教といえば、それくらいかな?

アキト:子供が生まれてからは、音楽をじっくり聴く時間はなくなりました。僕はずっと夜にレコードを聞いていたんですけど、今は子供が19時には寝ちゃうので。

ショコラ:やっと寝かしつけたっていう時にレコードをかけたりするので(笑)。

アキト:今も午前中や子供が起きている時には音楽をかけることはありますけどね。正直、生まれるまでは、僕の方が子供好きで、彼女は子供に一切興味がない人だと思っていたんです。ちゃんと子育てできるのかなって心配だったんですけど、ものすごく愛情深く育てる、立派な親バカになりましたね(笑)。僕の方が、まだ環境の変化に追いついてない感じです。19年間、二人だけの生活だったので、何をするのも二人一緒だったんですけど、今はそうはいかないというか。

ショコラ:ジュース1本買いに行くのも二人で行くほど、些細なことも二人一緒だったので。

アキト:一人の時間が急に増えてしまって、何をやっていいのかわからなくなってしまったんです。よく考えたら、曲書けよとか、やることはいっぱいあるんですけど(笑)。切り替えがうまくできなくて、最近ようやく「あ、仕事に邁進すればいいんだ」ってわかるようになりました。

ショコラ:私はママになってから次から次へとやることが出てくるので、彼がそういう風になっていることに気がつかなくて。でも、パパになってから仕事を頑張ってくれてますね。生まれてからずっと仕事が忙しくて、休みがないくらい。

アキト:本当は、生まれてから半年くらいは仕事をセーブして、一緒に子育てしたいなって思っていたんですけど。周りの友達から「子供は仕事を持って生まれてくるからお金のことは心配しなくていいよ」なんて言われていた通り、忙しくなって驚いています。以前は、自分が仕事で忙しいとショコラが一人になっちゃってさみしいかな?って思っていたのですが、今は全くそういうことはないみたいですね(笑)。結婚20年目にして、新たな生活が始まったばかり。オムツ替えも、お風呂も、ひと通りやりますよ。育児は全く苦じゃないんです。


子供が見る世界を作るのは自分たち
少しでも良いものを見せてあげたい


アキト:まだ、子供が生まれてから曲を作ることはしていないので、影響が出てくるのはこれからかなとは思うのですが、子供でもわかる根源的な感覚や、リアルに感じられることが大事だなと思うようになってきましたね。音楽でそういうものを作ってみたいという気持ちは湧いてきています。

ショコラ:人間として、子供のお手本にならなきゃいけないという気持ちが強くなっています。一番近くで子供は見ているから、ちゃんとしなきゃいけないなって。そういう変化が今後歌詞にも出てくるのかも。これまでは、例えば車の助手席でもいつもすぐに寝てしまっていたのが、子供と一緒だと何かあっちゃいけないと心配で一睡もしなくなったり。子供がいると、やるしかないし、頑張れちゃうんですよね。

アキト:自分以外の人にこんなに尽くすって、多分初めてじゃないかなと思うんですよね。ショコラはすごく変わった。見ていて面白いのは、毎日ショコラが大人に説明するように、子供にいろんなことの説明をしているんです。不思議なんですけど、言葉はわからなくてもちゃんと伝わっているように思います。あとは、僕がギターを弾いているとすごく見ますね。不思議なんじゃないかな、ギターから音が出るのが。

ショコラ:この間アキトがプロデュースの仕事で泊まり込みでレコーディングに出かけていた時に、「今日お父さん帰ってくるよ」って言ったら子供がパッとギターの方を見たんです。だから「お父さん」と「ギター」が結びついているのかなって(笑)。不思議と、わかっているんですね。

アキト:子供が見ているものがこの二人の世界しかないので、ちゃんとしなきゃいけないと思うし、僕らがケンカしているとなんだか悲しそうな顔をしている。そんな時は自己嫌悪にもなりますね。もっとちゃんとしなきゃいけないなって。この子が見ている世界は、ほとんど僕らが作っているので、より良いものを与えてあげなきゃいけないなって、最近すごく思うんです。




photographs : Tomomi Chijiiwa
edit & text : Mami Miyazaki
撮影協力:カフェ グリシンヌ
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